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FIDELIX フィデリックス TruPhase トゥルフェイズ セレクター付きパッシブアッテネーター 日本製

セレクター付きパッシブアッテネーター

FIDELIX フィデリックス TruPhase トゥルフェイズ セレクター付きパッシブアッテネーター 日本製

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105,600円(税込)
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商品説明

~FIDELIX 中川氏のコメント~

これはTrue Phaseからの由来で、絶対位相を瞬時に合わせられるものです。いわゆる左右の逆位相は当然ながら即座に分かりますが、両方の位相が反転したものは古くは分からないとされていました。当時はトランスなどをたくさん通って、そもそもが位相回転の多い状況でした。今日のようにワイドレンジだったり、DCアンプが普通の時代とは状況が異なっていたのです。試しに、スピーカー端子の両方を反転すれば今なら多くの条件で違いが分かると思います。

多くの録音物はこの絶対位相が合っていますが、録音時期やレコード会社や録音エンジニアによっては逆のものもあります。この違いに敏感になった人にとっては、どれも合わせて聴きたくなるのは当然でしょう。そういう要求にもトグルスイッチで対応可能にしたのがこのTruPhaseです。とはいうものの、どのソースも必ず合わせてくださいという強い意味ではありません。この反転させる原理はXLR端子の2番と3番をひっくり返すのですが、この機能が本機の第1の特徴です。

第2の特徴としては、21接点のロータリースイッチを用いたパッシブアッテネータによって高音質化を目指したことです。そもそもボリュームは絞るほどに性能や音質が悪くなり、このことはプロの間ではよく知られています。そこでプロ機器のボリューム位置は時計の2時位置が標準に設計されています。すると細やかな調整も易しいのです。しかし、一般の人は、9時から10時の位置で丁度良い音量が出ることをとても喜びます。余裕がたっぷりで底力があると勘違いするのです。このため民生機器のゲインはとにかく高過ぎで、高能率スピーカーだとボリュームを絞ってもサーノイズが出るほどです。オーディオ設計者はみんな分かっていることですが、ユーザー感覚には従わざるを得ないのが実情です。

私が設計したスタックスのSRA-10S(1973年)やSRA-12S(1975年)、そしてフィデリックスのLZ-12(1978年)やMCR-38(1993年)には中間アンプをバイパスする機能を設けていて、多くのユーザーはバイパス状態で使っております。マークレヴィンソン氏によるCHELLOブランドのETUDEやYAMAHAのYPC-1は完全にパッシブな製品です。1995年頃にSH-20Kのケースと同サイズで写真のようなものを試作しました。この時は、10kΩ、20kΩ、50kΩの3種類で実験しました。前段が600Ωを駆動できる回路であっても音を聴くと10kΩを下回れば低域が力弱くなりがちで、また50kΩを上回ると高域がおとなしくなって鮮度が薄れがちですが、これらの原因については分かっております。

(追加分)CDプレーヤーなどの出力にはオペアンプが多く使われていて、 低いインピーダンスで受ければ、その分、電源電流の変化も増えます。オペアンプ内部の細いワイヤからの電圧変動で初段は揺さぶらられ、非常に高いゲインなので出力も揺れます。しかし多量のNFBによって一定振幅のサインウェーブでは何ら問題は出てきません。しかし、パラに抵抗を入れながら聴いてみれば、この問題が分かると思います。このようにパッシブアッテネーターは入力インピーダンスの選定がとても重要で、1990年頃に出現したものは、10kΩが多かったと思いますが、フィデリックスでは20kΩをベストと判断しました。(2020年9月20日追加分) そんな訳でこのTruPhaseでは、約2dBステップで20kΩの完全なパッシブ型とし、午後2時を標準位置のプロ仕様とする事で純度の高い音質を目指しました。

第3の特徴として、現代機器に対応すべくXLR機器も接続可能としました。さてバランス機器対応のオーソドックスな設計をするならば、2chでは4連ボリュームが必要となります。しかし、ボリュームを2連にしてシンプルにすることによって音質向上ができないかと考えたのが、以下の図のようにSTACCATOで採用したフローティング接続によるものです。普通に考えれば、バランスの概念を崩すことになるので、誰もやってはいなかったと思いますが、実際にやってみると何ら不都合無く快適に音量調整が可能です。つまり世の中のバランス対応機器の入力は、プラス入力と、マイナス入力のゲインが正確に合った実に真面目な設計がなされていて、それを音質向上に役立てたとも言えるでしょう。

FIDELIX フィデリックス TruPhase トゥルフェイズ セレクター付きパッシブアッテネーター 日本製

バランス接続することによって、外来ノイズをキャンセルするというのは、コンサートホールなどでマイクのケーブルを長々と引っ張って調光器のノイズが受けやすい状況では問題になります。しかし、一般家庭で、しかもラインレベルではノイズが入ることなど、ほぼありえ無くて、もしもあればRCA接続は成り立ちません。アッテネータの抵抗はこれまで使ってきて良かった米国のPRP社による高精度な非磁性型を採用し、連動誤差は極小です。スイッチ類やコネクター類の接点は全て金メッキを採用しているので、音質劣化も極少です。

第4の特徴として、一般のセレクターはアースが共通で信号のみをセレクトしておりますが、アースも切り替えるべく8回路5接点のスイッチで完全な切り離しをしています。電源は極性によって音が変わる事はすでによく知られております。これはアースに電流が流れる弊害からですが、これをなくすには、アースを繋がないことです。アースというのは落とせばそれで終わりではなく、電流はぐるっと1周しますからそれ全体を見ることなど不可能です。大げさに言えば、発電所まで考えなければいけないのです。そこまで言わなくとも、家庭のオーディオシステムだけでも多くの機器になればアースループの電流を考える事は大変なことです。

電源のアース端子は、実は感電防止が目的であって、漏洩電流を3.5mA以下にする必要性から生まれたものです。洗濯機には必要ですが、決して音質向上のためのものではありません。 1mA以下の機器ではアース端子そのものが不要で、このことをよく分かっているオーディオメーカーは3Pのインレットのアース端子は接続されないよう付属コードはアースの無い2本線での対応だったりします。世界最高の測定器として定評のあるオーディオプレシジョンSY2722を使っていますが、光デバイスでPCとは完全にアイソレートされていて、アースは当然ながら信号線も繋がりません。

昔はスイッチング電源が無かったので電源ノイズ等は50ヘルツや60ヘルツのハムが主でした。しかし今はスイッチング電源のノイズは伝導ノイズで30MHzまでを測ることになっています。つまりそれだけ高周波ノイズが氾濫しているのです。この周波数になると線をつなぐことによって、アースに落とすことなどできません。むしろアンテナになることさえあるのです。要するに時代が昔とは全く変わっているのです。そこで感電防止をしながら、高周波ノイズを流さないためのアースインダクタというパーツがあります。今では、アースを落とすよりはアイソレートすることが重要です。

試しに、使っていないオーディオ機器の電源コンセントを全て抜くか、信号線を全て切り離してみてください。電源に起因するアース電流の悪影響から解放される意味が理解できると思います。そのため、使っていない機器は、信号線のアースも含めて切り離すのがこのTruPhaseで、フィデリックスの経験に基づいたプリアンプに対するアンチテーゼとも言える集大成です。ただしヨーロッパやアメリカでは感電防止の観点から電源アースは取る必要があります。

因みにアースは英国で、グランドは米国で主に使われているそうです。アースは地球に接地、グランドはフレームグランドといった仮想のものという解釈もありますが、用語としては区別無く使われているようです。

第5の特徴として、広大な臨場感のために、左右のアースまでをも完全独立。保護的な意味合いから逆向きのシリコンダイオード連結ですが、万一のトラブル時には、ディップスイッチによる完全連結が可能です。

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仕様(暫定)

●XLRは2系統、RCAは3系統の入力で、これ以上の機器を接続したい場合は、別なパッシブの入力セレクターかTrue Phaseの追加をお勧めいたします。
●XLR出力は位相が反転でき、XLR入力とRCA入力の双方を出力します。一方、RCA出力は、位相反転ができず、XLR入力の出力をしません。
●回路ループの最小化、振動モード対策、電磁波の吸収効果など細部におけるノーハウを投入。モガミ電線の無酸素銅でポリエチレン被覆線を採用。
●寸法200mm(W) 、200mm(D)、50mm (H)重量 kg、入力インピーダンス20kΩ、出力インピーダンスは最大で約5kΩ(信号機器を接続時)、電源は不要。

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