モノラル・パワーアンプ
※完全受注生産
商品説明
AIR TIGHT製品は一貫して熟練した人達による手配線に拘り、理想的なハンドメイドの工場を日本国内に設け、丁寧な製品造りを実現しています。2001年。エアータイトは、送信三極管「UV-211」による、シングル構成で22Wの高出力を得るパワーアンプ「ATM-211」を発表しました。
それから16年を経た2017年。211のさらなる可能性を追求し、100Wを超える大出力モデルとして新たに生み出したのが、プッシュプル・モノラルアンプ「ATM-3211」です。
「100Wを超えるハイパワー×三極管の表現力」。それは、真空管アンプ愛好家の永年の夢でもありました。なぜなら、100Wもの出力を211から安定して引き出すには、非常にシビアな設計精度が要求されるため、開発のハードルが極めて高くなるからです。この夢を現実にするには高度な技術、そして根気が必要でしたが、“妥協しない、時間もコストも惜しまない”のがエアータイトの流儀。様々なテストを繰り返しながら、5年にわたる開発期間をかけて突き詰めた、精緻で正確な設計によって、ATM-3211は実に120Wもの大出力を実現したのです。
最弱音における優美な繊細さと、大音量時に飽和することなくどこまでも伸びていくクリアなサウンド――大出力211アンプの世界を、どうぞご堪能ください。
●UV-211をフルスイングする
出力段からの帰還構成を避け、UV-211という出力管の個性に焦点を当てたATM-211とは対照的に、ATM-3211では、三極管アンプとして100W以上という大出力と物理特性を追求しました。トランス結合やパワー管ドライブといった古典的な手法ではなく、オーバーオールの帰還構成を採用。差動構成の初段、12BH7を用いたパラレル接続の2段目、更にパラレル接続のカソードフォロワーという近代的な方式を用いた上で、試行錯誤を重ねながら、緻密な設計によって動作点をシビアに追い込んでいくことで、211のポテンシャルを最大限引き出しました。
結果、ATM-3211は、最大出力まで歪みのない広帯域な特性を有し、211の持つ美点である透明感あふれる音質と、のびやかでダイナミクスコンプレッションのないサウンドをも兼ね備えた理想的なハイパワーアンプとなりました。
●パフォーマンスを最大化するパーツ群
パーツ選定は、高電圧を用いる211の特性を最大限に配慮し、安全性を含めて丹念に吟味しました。真空管アンプの音質の要となる出力トランスには、大出力時にも低域が破綻しないのびやかな音を実現するためにタムラ製作所の大型出力タイプを採用。抵抗は特注し、フィルムコンデンサーとその素材は厳選したものを適材適所で使用しました。入力端子、スピーカーターミナルには、信頼度の高いドイツのWBT社製を採用。電源部は高圧電源と低圧電源を分けた2電源構成を2トランス構成にすることで、大出力時の瞬時の電力供給に万全を尽くし、なおかつ、各電源同士が干渉を起こさないようにしております。
●機能美と“持つ喜び”を追求したデザイン
エアータイトのプロダクトデザイン思想は“無駄な装飾を排した、長く飽きのこないデザイン”。機能美を追求しながらも“持つ喜び”を満たすべく随所に趣向を凝らしました。外観は音質的合理性と美しさを兼ね備えたシンメトリーデザイン。スティール製の筺体とシャーシは、肉厚モノコック構造の適所に補強を入れて音質をコントロール。そして溶着したスタッドボス、スタッド ボルトを使うことで、アース／グラウンドの配慮に加え、外部にネジが露出しないため、筐体の美観も損ないません。視認性の高さとともにデザイン上のアクセントともなっている大型バイアスメーターは、出力管の状態の常時チェックと、大出力時の指標としても機能します。15ｍｍ厚のアルミフロントパネルはNC旋盤による削り出し。更には、出力管の存在感を引き立てる飾りリング、色や質感をボディと調和させた特注トランスカバーなど、パワフルなサウンドにふさわしい存在感と高級感を実現しました。
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仕様
●使用真空管 ： 12AX7×1、12BH7×3、211×2●出力 ： 120W（6Ω/THD2％）
●周波数特性 ： 10Hz～50ｋHz（±1dB）
●全高調波歪 ： 0.06%（1ｋHz/30W時）
●ダンピングファクター ： 6（1ｋHｚ/1W）
●入力感度 ： 1V
●入力インピーダンス ： 100ｋΩ
●消費電力 ： 550VA
●負荷インピーダンス ： 6Ω/16Ω（内部結線切り替え 標準仕様6Ω（工場出荷時））
●外形寸法 ： 400（W）×450（D）×405（H）ｍｍ
●重量 ： 約44ｋｇ
